いつも右側だけ痛い”は体のバランスの崩れかも?

なんとなく、いつも同じ側ばかりがつらい――そんな経験はありませんか?
肩や腰、背中、足など、左右対称のはずの体なのに、なぜか決まって片側にだけ不調が現れることがあります。
その違和感には、姿勢や生活習慣、神経の流れといった体のバランスが関係しているかもしれません。 このブログでは、片側の痛みの理由や、日常の癖によって起こる偏りのサインなど、詳しくご紹介していきます。
片側の痛みは、偏りの積み重ねが理由
「いつも左側ばかりが痛い」「なぜか右肩だけがつらい」
たとえば、左の肩甲骨のまわりにだけ重だるさが出たり、腕にかけてじんわりしびれるような感覚が続いたり――こうした“片側の不調”を訴える方は、実は少なくありません。
このような症状は、一時的な筋肉疲労ではなく、体の使い方や癖に起因していることもあります。
日々の積み重ねによって起こる“偏り”は、知らず知らずのうちに蓄積し、不調として現れてくるのです。
日常生活の中で、「なんとなくそういう体質なのかも」と思っている人も多いかもしれませんが、体の使い方や習慣を見直すことで改善のヒントが見つかることもあります。
片側ばかり痛くなる日常生活の“ちょっとした癖”
片側の痛みの原因には、日常生活の“ちょっとした癖”が関わっていることがあります。
・バッグをいつも同じ肩にかけている
・スマホを片手だけで操作している
・片側だけで足を組むクセがある
・同じ向きで寝る習慣がある
・テレビやパソコンが体の正面にない
こうした無意識の姿勢や動作が、左右の筋肉や関節の使い方に差を生み、片側への負担が蓄積されていくのです。
姿勢のクセが不調につながる5つのステップ
私たちの体は、骨格や筋肉だけでなく、神経の流れによってもバランスが保たれています。
この章では、片側の負担が体に影響を与えるまでのメカニズムを、5つのステップで解説します。
⒈片側ばかりに負担がかかる
片側にかたよった姿勢や動作が続くと、筋肉の使い方に差が出てきます。たとえば、いつも同じ肩でバッグを持っていたり、同じ側に体重をかけて座るクセがあったりすると、左右の筋肉バランスが崩れていきます。
⒉筋肉の緊張で、背骨周辺の片側の筋肉が硬くなる
片側ばかりに負担がかかる状態が続くと、負担がかかる側の筋肉が常に緊張して硬くこわばっていきます。一方で、反対側の筋肉はあまり使われず、うまく働かない状態に。その結果、筋肉の働きに明らかな左右差が生まれ、背骨を支える筋肉にも片側から強い引っ張りやねじれが生じるようになります。これにより、すでに崩れていた筋肉バランスがより一層偏ってしまいます。
⒊背骨の動きが制限される
背骨は本来、呼吸や歩行に合わせて小さく揺れ動き、その動きによって血流や神経の流れがスムーズに保たれています。しかし、筋肉バランスの偏りによって背骨のしなやかさが失われると、こうした自然な動きができなくなり、背骨の動きが制限されます。
⒋自律神経の通り道にも影響が出る
背骨の内側には、脳から全身に向かう神経が通っていて、自律神経もその一部です。背骨の動きが悪くなると、神経の通り道が圧迫され、自律神経の働きが乱れます。これによって、内臓の不調や血流の滞り、痛みやしびれなどが起こるのです。
⒌片側だけの不調として現れる
こうして自律神経のバランスが乱れ、神経の流れが滞ると、左右のバランスはさらに崩れ、結果として片側だけの痛みや不調としてあらわれます。
とくに背骨は、脳と体をつなぐ神経の“通り道”。この通り道がうまく働かなくなると、痛みやコリ、しびれといった症状が出るのです。
内臓の不調が片側の痛みとして現れることも
片側の痛みは、筋肉の使い方や姿勢のクセだけでなく、内臓の状態が関係している場合もあります。
たとえば、胃や腸、肝臓などの内臓が不調なとき、背中や肩など、特定の体の部位に痛みや違和感として現れます。これは「内臓体性反射」と呼ばれる現象で、内臓と筋肉のつながりによって、筋肉の不調と似たような症状が引き起こされるのです。
体の表面だけでなく、内側のコンディションが、片側の違和感や痛みに深く関与することは、医学的にも確認されています。
ストレスによる緊張も、左右差につながる
もう一つ、見落とされがちな要因が「ストレス」です。
強いストレスや緊張状態が続くと、自律神経のうち「交感神経」が優位になります。
交感神経は、本来、危険から身を守るために体を緊急モードに切り替える役割をもち、脳が「危険だ」と判断したときに活性化されます。
これによって、筋肉や心臓、呼吸が一気に活性化され、体は「戦う」「逃げる」どちらの行動にもすぐ対応できるよう、無意識のうちに強い緊張状態になります。
この反応が一時的なら問題はありませんが、慢性的なストレスによって交感神経の緊張状態が続くと、筋肉もずっと「こわばったまま」の状態に。
その緊張が体の一部に偏って現れると、「左側だけがこる」「右肩だけがつらい」といったような、左右差のある不調につながります。
このように、ストレスによって自律神経のバランスが乱れることで、筋肉の使い方にも左右差が生まれ、体全体のバランスを崩す要因となってしまうのです。
積み重なった左右差が、やがて不調の連鎖に
片側だけの違和感や痛みを、「たまたまかな」「そのうち治る」と放置していると、体は少しずつ、しかし確実にバランスを崩していきます。
筋肉や関節のトラブルに加え、運動神経や感覚神経、自律神経といった“神経の働き”にも影響が及び、それぞれが連動しながら、じわじわと不調の連鎖が広がっていくことに。
最初は“なんとなく重い”程度だった片側の違和感が、やがて反対側の疲れや、全身のだるさ、不眠や集中力の低下といった、思いがけない不調へとつながってしまうこともあるのです。
“体のサイン”に、早めに気づいてあげること。左右差のある不調を、「体からのメッセージ」としてきちんと受け止めると、悪循環を断ち切るきっかけになります。
セルフチェックで気づく“偏り”のサイン

以下のようなセルフチェックを通して、左右差に気づくきっかけを得ることができます。
・鏡の前で立ったとき、肩や骨盤の高さに差がある
・靴の底の減り方が左右で違う
・片足立ちがしにくい側がある
・同じ姿勢でいると、いつも決まった場所が痛くなる
こうした小さなサインを見逃さずに、自分の体と向き合ってみることが大切です。
日々のセルフケアで左右バランスを整える意識を
セルフチェックで左右差に気づいたら、日々の生活の中で少しずつ意識を変えていくことが、改善への第一歩になります。無理のない範囲で、以下のようなセルフケアを試してみましょう。
・左右均等を意識する姿勢づくり
立つ・座る・歩くといった基本的な動作の中で、左右のバランスをとる意識を持つことが大切です。片足に体重をかけるクセや、左右どちらかに傾いた姿勢がないか、鏡でチェックしてみましょう。
・片側ばかり使う動作の見直し
バッグをかける肩を変える、足を組まないようにする、スマホを持つ手を左右で使い分けるなど、日常の「ちょっとした癖」をリセットする工夫をしてみましょう。
・ストレッチや軽い体操でリセット
同じ姿勢が続いたときは、肩や腰をゆっくり回したり、体を伸ばすストレッチを取り入れるのも効果的です。左右差を感じる部位ほど、丁寧に伸ばすようにしましょう。
こうした小さな積み重ねが、偏りをやわらげ、体のバランスを整える手助けになります。完璧を目指す必要はありません。気づいたときに、少しずつ――それが、体へのやさしい向き合い方です。
専門的なケアで、左右のバランスを整える
鹿児島市荒田のまどか整体院では、片側の痛みや違和感の背景にある体のバランスの乱れに注目し、優しいアプローチで調整をおこないます。
当院では、背骨をやさしく揺らして神経の流れを整えるDRT整体(ダブルハンド・リコイル・テクニック)を導入し、体が本来持つ回復力を引き出していきます。
「朝起きたときに、体がラクになっている」――そんな状態を目指して。
理学療法士が施術前の丁寧なカウンセリング、施術後の生活習慣へのアドバイスをおこない、安心してご相談いただける体制を整えています。
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